数ヶ月前に『幼稚園の先生の集団退職』という記事を読んだのですが、その時は園側や先生達もそうでしょうが、それ以上に「園児たちや父兄は大変だなぁ」と漠然と感じていました。
 労使関係なのか何が問題なのかはケースバイケースで異なるのでしょうが、やはり『集団で』というのは何らかの異常事態が生じているのだろうとは推察されます。

 最近まではそれらは他人事どこか離れた世界の出来事と思っていたのですが、1ヶ月ほど前に今度年長になる孫の通う幼稚園で、7人の先生達が一斉に退職するというのを聞いて寝耳に水だった。
 保育園などでは『待遇の問題』が多いように感じるのですが、この孫の通う幼稚園の場合は、昨年『ちょっとした問題』があってそれに対する園の対応に先生達が不満を持った事が原因らしい。

 その問題に関して園と先生達とで話し合いが持たれたのですが、結局はお互いに妥協点を見出せなかったらしい。その園の場合、父兄への詳細な説明がなされているので話を聞いたのですが、個人的には園側の対応が先生達に厳し過ぎる印象を受けた。本質はモンスターペアレンツへの対応で、園側が先生達を犠牲にしたような感じ、父兄たちも概ねそのような印象を持った人が多いらしい。
幼稚園_1
 これまでの2年間慣れ親しんでいた先生達が一度に居なくなるということはその孫にはまだ話していないのですが、薄々は感づいているようで新学期からが気がかりです。
 ちょっと嫌いな展開だなと思っていたら、最近になって今度は大阪に住む息子から同様の事を聴かされた。そちらの方は全ての先生が3月末で全員辞めたそうで、より深刻です。

 姉はその幼稚園を卒園してこの新年度から小学生であるが、妹の方はこの4月からそこに入園の予定で、幼稚園の制服を着たりバッグを抱えたりして入園を楽しみにしていました。
 その幼稚園はそんな状況でも閉園せず、臨時の職員などを募集して経営を続けていくようで父兄への説明会を設けたが、その説明内容は多くの父兄を納得させられるようなものではなかったらしい。

 息子夫婦は別の園を探して近々入園のための面接を受けるらしいが、同時期に多くの入園を予定変更する子も多くて、周辺の幼稚園はそれらの全てを急遽受け入れるというのも限度がありそう。
 通常なら4月の初旬から通い始めるであろう園児たちに、唐突の園の発表は失礼極まりない。
 さらには、既に購入していた制服やバッグなどは園独自の物なので他では使えない。

 保育園ではなく幼稚園なので夫婦共働きの家庭は少ないとは思うものの、子供を園に預けている時間に働く予定だった親は急な対応に困り果てていることでしょう。
 「全日本私立幼稚園連合会」の不祥事、組織の上層部が『横領?』のような問題を起こしている状況で、末端にまで金が回らず先生の待遇が低いままに抑えられているという根もあるのか?